『数式で分かる!』硫化物沈殿の生成条件!

皆さんこんにちは ともきです!

 

以前のブログでは

溶解度積」の考え方を学んだぞ!

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それを利用して、今回は

✓硫化物沈殿の生成条件

について徹底考察していくぞ!

 

ちなみに溶解度積が変化する条件

✓イオン濃度が変化したとき

✓温度変化したとき

の二つに限られるのは覚えておこう!

 

今回は、

温度を25℃に固定した場合で

考察していくよ!

 

はじめに、硫化水素の電離平衡

H2S ↔ 2H+ + S2-

平衡定数Ksとする。

 

ちなみにKsの具体的な値は

Ks=[H+][S2-]/[H2S]

=1.2×10^(-21) (mol/L)^2

になるんだ。

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二価の金属イオンM2+

硫化物イオンS2-との反応

M2+ + S2- → MS↓

を今回は考えてみるよ!

 

溶解度積をKspとして、

溶解度積の考え方を踏まえると

[M2+][S2-]≧Kspならば

沈殿が生成するんだったね!

 

[S2-]=Ks[H2S]/[H+]^2 を代入して

Ks[M2+][H2S]/[H+]^2≧Ksp

に変形できる。

 

さらにゴニョゴニョ計算すれば…

1/2×log10(Ksp/(Ks[M2+][H2S]))≦pH

の形に変形できる!

 

ここで重要なのは

上記の式を覚えることではなくて、

✓溶解度積が大きいほど

沈殿生成するpHが大きくなる

ことなんだ!

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これを読むだけで

一部の金属元素酸性条件下で

硫化物沈殿を生成しない

教科書の謎が解決するぞ!

 

今回はここまで!

一読ありがとうございました!